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The Royal College of Psychiatrists Improving the lives of people with mental illness

 

大麻とこころの健康:キー・ファクト

Cannabis & mental health - Key facts

 

 

 

多くの人にとって、大麻はリラックスするための手段のひとつです。英国では200万人の人が大麻を吸っており、16歳から29歳の人の半数が大麻を試してみたことがあります。しかし、これまでの研究で、精神の変調を来しやすい性質を持つ人にとっては、大麻は害になることがあるとわかってきました。  

 

大麻はどのように作用しますか?

大麻を吸うと、成分が肺から血液に吸収され全身にいき渡ります。大麻に含まれるいくつかの化学物質は、脳の中で、喜びや記憶、思考、注意力、時間の感覚を司る領域にある受容体と結合します。これらの化学物質は主に2種類あります:

  • カンナビノールと呼ばれる物質は、好ましいと感じられる効果をおよぼします。リラックスしたり、幸福感や眠気を感じたり、色がより鮮やかに見えたり、音楽がよく聞こえたりします。
  • テトラヒドロカンナビノール(THC)は、幻覚や不安、妄想を引き起こします。

こういった感覚は、通常は長くは続きません。薬物は体内に数週間留りますが、効果は数日間しか続きません。長期にわたって大麻を使用すると、うつ状態になったり、意欲がわかなくなったりします。

 

こころの健康にはどのようなリスクがありますか?

うつ状態

オーストラリアでおこなわれた、14−15歳の青少年1600人を対象にした7年間の追跡調査によると、大麻を毎日使用した青少年はそうでない人たちに比べて、調査期間の終了までに、うつ状態や不安が5倍も高く出現していました。

 

統合失調症

  • 15歳以前に大麻を吸い始めた場合、精神病(幻覚や妄想などの精神症状を伴う病気)になる確率が4倍高くなります。
  • 大麻を吸えば吸うほど、精神病を発症する可能性が高くなります。

 

思春期に大麻を使用することで、なぜこのような影響が生じるのかは、はっきりわかっていません。脳がまだ発達途上にあるためかもしれません。

 

「大麻精神病」というのはあるのですか?

人によっては、大麻を吸うことによって、短期間の精神病を発症することがあります。しかし、これは、大麻をやめてしばらくするとおさまります。

 

大麻がそんなに危険なら、もっと多くの友人たちが具合悪くなっているのでは?

それはおそらく、たいていの人が15歳以前に大麻を使い始めることも、多量の大麻を吸い続けることもないからです。いずれにしても、精神病になるのはかなり稀です。200人に1人が生涯のどこかの時点で発症するにすぎません。そんなにたくさんの人と出会うことはなかなかないので、大麻が精神病の危険を高めるとしても、あなたのまわりの人に「大発生」していると気づくほどのことはないのでしょう。

 

他にはどのような影響がありますか?

  • 教育:関連性はよくわかっていませんが、大麻を定期的に使うと、学校や大学での成績に影響します。
  • 就労:大麻を使用している人はそうでない人に比べ、無断欠勤したり、仕事中に個人的なことをしていたり、ぼんやりしていることが、多くなります。大麻を定期的に使う人は、大麻が仕事や社交生活に悪影響を及ぼすと言っています。
  • 車の運転:最近のフランスでの研究では、大麻を使用している人は、致命的な衝突事故の際、犠牲者ではなく、事故を引き起こした加害者である確率が2倍以上高いことが報告されています。

 

大麻には依存性がありますか?

大麻には、依存性がある薬に共通する特徴がいくつかあります。定期的に大麻を使っている人は、同等の効果を得るために使用する量がだんだんと増え(耐性形成)、離脱症状が起こる可能性があります。

 

長期に大麻を使っている人の4人に3人は渇望感を感じ、半数はいらいらし、10人に7人は、大麻を吸わないようにしようとしてタバコに切り替えます。多くの人が、大麻を探したり買ったり使用したりするために、人生の多くの時間を割いていると感じています。大麻をやめるのは、おそらく煙草をやめるのと同じくらい大変でしょう。

 

スカンクや、他のもっと強い種類の大麻はどうですか?

大麻草は、主要な作用成分THCを含む割合が1-15%と幅があります。スカンクなどの新しい種類の大麻は、THCを最高で20%含みます。新しい種類の大麻は概して、30年前に流通していた大麻に比べて作用が約2−3倍も強くなっています。そのため、短時間でリラックスしたり陽気にさせますが、同時により多くの不快な効果をおよぼします。

 

どうすれば大麻の使用量を減らせますか?

内務省が、大麻を減量・中止するための指針を発表しています( http://www.homeoffice.gov.uk/materials/kc-stop.pdf)。指針では、次のようなことが推奨されています:

  • なぜ大麻を吸うという習慣を変えたいのか、思いつく理由を書き出してみる。
  • 大麻の使用のしかたをどのように変えたいのか、計画を立てる。
  • 離脱症状をどうやって乗り越えるのか、計画を立てる。
  • うまくいかない時のための計画を立てる。

FRANKのウェブサイトにあるガイドにしたがって、減量・中止を試みることもできます。

 

他にはどのようなサポートがありますか?

  • マリファナ・アノニマス(http://www.marijuana-anonymous.org/)のようなサポート・グループに参加する。
  • こちらのウェブサイト(http://www.connexions.gov.uk/)では、13−19歳の人のために、相談にのってくれる人やアドバイザーを紹介してくれます。 

 

専門家からのサポートはありますか?

かかりつけ医や診療所の看護師(プラクティス・ナース)は、カウンセラーやサポート・グループ、NHSの薬物依存サービスを紹介してくれます。これらは、あなたが大麻をやめたり使用量を減らしたり、大麻使用による生活への悪影響を減らしたりする手助けをしてくれます。大麻の使用者だけを対象にした薬物依存サービスもあります。

 

より詳しい情報は、「大麻とこころの健康」のメイン・リーフレットをご覧ください。 


このリーフレットの作成にあたり、ノーサンプトンのセント・アンドリュース精神保健慈善基金のご後援をいただきました。

 

Translated by Dr Shinichiro Koga and Dr Nozomi Akanuma. March 2012


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