よい眠りのために

Sleeping Well


このリーフレットについて

よく眠れない、または、眠れない人を知っている ‐ このリーフレットはそういう方のためにあります。睡眠に関する一般的な悩みだけでなく、まれに起こるような問題も取り上げています。よく眠れるようになるための簡単な方法と、専門家の助けが必要かどうかの判断に関するアドバイスも載っています。

 

はじめに

ふだんは、眠りについてあまり考える必要はありません。単なる生活習慣の一部です。けれども多くの人がきちんと眠れていないと感じる時があり、これを不眠症といいます。たいていは、心配事があったり興奮したりして、ほんの一時的に起こり、落ち着けばまた眠れるようになります。十分な睡眠が取れないと深刻な問題になりかねません。健康を維持するためには睡眠が必要なのです。

 

睡眠中は何が起きているのでしょうか?

眠っている時には意識がなくなり、まわりで起きていることに気が付かなくなります。睡眠中は主に2種類の異なる段階を行き来しています。

  • 急速眼球運動(レム睡眠)期 - レム睡眠は一晩の間に何度か現れては消え、眠りのおよそ5分の1を占めます。脳の働きが活発になり、眼球が左右に素速く動き、夢を見ます。脳はさかんに活動していますが、筋肉はとてもリラックスしています。
  • ノンレム睡眠期 - 眠っている間、脳は休んでいますが、身体はしっかり活動しています。ホルモンが血液に分泌され、日中の活動で疲れきった身体を修復します。ノンレム睡眠には3段階があります:
    • 「入眠前期」-筋肉はリラックスし、心臓の鼓動は遅くなり、体温が下がります。
    • 「軽眠期」-ちょっとした刺激ですぐに目覚めますが、寝ぼけることはありません。
    • 「徐波睡眠」-血圧が下がり、寝言を言ったり夢中歩行をする場合もあり、なかなか目が覚めません。起こされても、すぐには頭がはっきりしません。

たいていの人は、一晩にレム睡眠とノンレム睡眠を5回ほど繰り返します。そして明け方近くに夢を見る傾向があります。

 

ほとんどの人が夜中2時間おきくらいに1、2分目が覚めます。この「小さな目覚め」にふつうは気付かないものですが、心配事があったり、外の物音や配偶者(パートナー)のいびきなどがあると、この目覚めを意識することがあります。

 

どれくらい眠ればよいですか?

それは、年齢によって違います。

  • 乳幼児は一日におよそ17時間眠ります。
  • 子供は一晩に9時間ないし10時間で十分です。
  • ほとんどの成人は、一晩に8時間くらい必要です。
  • 高齢者も成人と同じくらいの睡眠時間が必要です。しかし、たいてい眠り始めてから3、4時間後に深い眠りの段階が一度あるだけで、その後は比較的目が覚めやすくなります。年を取るにつれて夢を見なくなる傾向もあります。

年齢が同じでも個人差はあります。ほとんどの人は一晩で8時間の睡眠が必要ですが、たった3時間でも大丈夫な人(ごく少数ですが)もいます。

 

ほんの少しの間目が覚めただけで、目覚めている時間が実際より長いと感じることがあります。そのため、実際よりも眠れていないと感じてしまいます。

眠らないとどうなりますか?

たまに眠れない日があると翌日疲れを感じますが、健康に影響はありません。

 

しかし、何日も眠れない日が続くと、次のようなことを自覚するようになります。

  • いつも疲れを感じる。
  • 日中うとうとする。
  • 集中力がなくなる。
  • 判断力が鈍くなる。
  • 気分が沈みがちになる。
  • 眠れないことが気にかかるようになる。

車の運転をしたり重機の操作をしたりする場合、このような状態はとても危険です。毎年、居眠り運転によって多くの方たちが亡くなっています。

睡眠不足により、高血圧、糖尿病、太りすぎになる傾向があります。

成人の睡眠に関する問題

ほんの少ししか眠れない(不眠症)

十分眠っていない気がしたり、実際は何時間も眠っているのに、ぐっすり眠った気がしないことがあります。

よく眠れないのには、日常的な理由がたくさんあります。

  • 寝室がとてもうるさい、暑すぎる、または寒すぎる。
  • ベッドの寝心地が良くなかったり、ベッドが小さすぎる。
  • 眠る時間が不規則である。
  • 配偶者(パートナー)と寝る時間帯が違う。
  • 運動不足。
  • 夜遅くに食べて、そのために寝つきが悪くなる。
  • 空腹のまま寝て、そのために早すぎる時間に目覚めてしまう。
  • たばこ、お酒、お茶やコーヒーなどカフェインが入った飲み物。
  • 病気、痛み、高熱。

もっと深刻な理由として、次のようなことがあります。

  • 情緒的な問題
  • 仕事面での悩み
  • 不安や心配事
  • うつ状態‐とても朝早く目覚めてしまい、その後眠ることができない。
  • 悩みごとについてくよくよ考え続ける‐たいてい、悩みを解決する糸口が見つからない。

自分でできること

ここに挙げる簡単な方法は、多くの方たちの役に立っています:

 

 すべきこと

  • ベッドや寝室を快適な環境(暑すぎず、寒すぎず、うるさすぎず)にしましょう。
  • マットレスが適度に身体を支えているか確認しましょう。硬すぎると肩や腰が圧迫されます。軟らかすぎると身体が沈んでしまい、背中によくありません。一般的には、10年ごとにマットレスを替え、硬さや寝心地をベストな状態にしておくと良いでしょう。
  • 運動をしましょう。やりすぎはよくありませんが、定期的に水泳かウォーキングをしてみましょう。運動に一番よい時間帯は昼間、とくに午後遅くか夕方早くです。これより遅いと眠りの妨げになるかもしれません。
  • 寝る前に適度にリラックスできる時間を作りましょう。アロマセラピーが効果的だという人もいます。
  • 悩みがあっても今すぐに解決できない場合、寝る前にメモしておき、翌日何とかすればいいと自分自身に言い聞かせましょう。
  • 眠れない時は、起きて何かリラックスできること(本を読んだり、テレビを見たり、静かな音楽を聴いたりする)をしてみましょう。しばらくしたら疲れてまた眠りにつくことができるでしょう。

 

 してはいけないこと

  • 何日も眠らずにいてはいけません。疲れたら床に入り、まだ疲れが残っていてもいなくても、毎日決まった時間に起きましょう。
  • お茶やコーヒーを飲むと、そのあと何時間もカフェインが体の中に残ります。お茶やコーヒーを飲むのは午後の半ばまででおしまいにしましょう。夕方以降に温かい飲み物が欲しくなったら、乳飲料またはハーブ系の飲み物(カフェインが入っていないか確認)を飲みましょう。
  • お酒をたくさん飲んではいけません。すぐに寝つけるかもしれませんが、だいたい決まって夜中に目が覚めてしまいます。
  • 夜遅くたくさん飲んだり食べたりしてはいけません。夕方早いうちに食事をとりましょう。
  • 夜よく眠れなかった時は、翌日の昼間に寝てはいけません。翌日の夜、さらに寝つきが悪くなります。
  • ダイエット薬を服用してはいけません。ほとんどの薬に覚醒作用があります。
  • エクスタシー、コカイン、覚醒剤などの非合法薬物を使用してはいけません。これらは刺激剤で、カフェインと同じような覚醒作用があります。

このような方法を試してもまだ眠れないなら、医師の診察を受けましょう。悩みについてどんなことでも話しましょう。それが眠れない原因かもしれません。医師は、眠れない原因が身体疾患、処方薬、情緒的な悩みかどうか判断します。しばらくの間よく眠れない場合、認知行動療法が効果的だと証明されています。

 

心理療法

  • 認知行動療法は、どんどん不安になって眠れなくなるというマイナス思考を変えるための治療法です。
  • 刺激統制療法は、次のようなことに効果的です。
    • ベッドに入ることと眠ることの関連性を強化します。疲れた時にだけベッドに入ったり、睡眠と性行為のためだけにベッドを使うようにします。
    • ベッドに入ることと目が覚めるようなこととの関連性を弱めます。興奮するようなテレビ番組を観たり、仕事をしたり、何かの計画を練ったりするようなことです。
    • ベッドに入ることと心配事との関連性を弱めます。眠れないときは、心配事を抱えたままベッドで横になるのではなく、起きて、疲れを感じるまでしばらくの間、何かをするようにします。
  • 睡眠制限法は、ベッドに入る時間を遅くするのに役立ちます。ベッドの中にあまり長くいると、眠れなくなります。
  • 漸進的筋弛緩法は、筋肉を十分リラックスさせるのに役に立ちます。つま先から始め、足全体、腕、肩、顔、首、と一箇所ずつ、筋肉に力を入れて緊張させていき、今度は力を抜いてゆるめていきます。

薬は?

睡眠導入剤を何年も服用している人がいますが、それについて、次のようなことが明らかになっています:

  • 効果はあまり長く続かない。
  • 翌日疲れて怒りっぽくなる。
  • わりとすぐに効果がなくなるため、同等の効果を得るために服用量を増やさなければならなくなる。
  • 依存性がある。睡眠導入剤を長期間服用すればするほど、薬への依存が形成される傾向がある。

比較的最近入手できるようになった睡眠導入剤にはゾルピデム(訳注:日本での商品名はマイスリー)、ザレプロン(Zaleplon;日本では未発売)、ゾピクロン(訳注:日本での商品名は先発品のアモバンのほか、ジェネリック品もあります)といったものがありますが、これらにも、ニトラゼパム、テマゼパム(Temazepam;日本では未発売)、ジアゼパムといった旧来の薬にみられた副作用のほとんどがあるようです。

睡眠導入剤は、たとえば、とても落ち込んで全然眠ることができない場合などに、短期間(2週間以内)に限って使うべきです。

睡眠導入剤を長期間服用していたら、かかりつけ医と相談の上、徐々に量を減らすとよいでしょう。

場合によっては、抗うつ剤が効果があることもあります。

 

市販薬

処方箋なしに薬局で買うことのできる睡眠治療薬もあります。そのような薬にはだいたい、花粉症、咳、風邪の薬に含まれる抗ヒスタミン剤が入っています。効果はありますが、翌朝まで眠気が残ります。服用する場合は注意事項をきちんと守り、翌日運転や重機の操作をしないようにしましょう。もうひとつの問題は耐性です。身体がその物質に慣れるにつれて、同じ効果を得るためにもっと量が必要になります。抗ヒスタミン剤は長期間服用しない方がよいでしょう。

ハーブ薬はたいていバレリアン(セイヨウカノコソウ)という薬草がベースになっています。一番効果的な服用方法は、2、3週間以上、毎晩服用を続けることです。たまに服用するだけでは効かないようです。抗ヒスタミン剤と同じように、翌朝まで効果が続くので注意する必要があります。血圧の薬(または他の睡眠導入剤や精神安定剤)を服用している場合、市販薬を服用する前にかかりつけ医に相談しましょう。

都合のいい時間に眠れない – 交代制の仕事や子育て

ふだん、人が眠っている時間に起きて、夜間に働かなければならない場合があります。たまになら調整はとても楽ですが、定期的になるととても大変になります。交代制の仕事をしている人、夜勤の医師や看護師、授乳期中の母親たちは、起きているべき時間に眠ってしまうことがあります。皆が眠っている時間に起きているということは、短い時間に時差のある旅をし、時差ぼけになるようなものです。

正常な睡眠リズムに戻すのによい方法は、前の晩何時に眠りにつこうと、毎朝早く同じ時間に起きることです。目覚まし時計が役に立ちます。その日の夜は、10時になるまで寝床に入らないようにしましょう。これを2、3晩続ければ、またすぐちょうどよい時間に自然と眠れるようになります。

寝過ぎてしまう

時には昼間、起きていたい時に眠ってしまうことがあるかもしれません。これはたいてい、夜間十分に眠っていないからです。

夜間十分眠っている期間が1,2週間続いているにもかかわらず、まだ昼間眠ってしまうようなら、医師に診てもらいましょう。糖尿病やウイルス感染、甲状腺疾患といった身体の病気によって、このような疲労感が生じることもあります。

 

他にもまだ、寝過ぎにつながるような病気があります。

ナルコレプシー(日中の眠気)

これはまれな病気で、医師も見逃しがちです。

 

ナルコレプシーには2つの主な症状があります:

  • 日中眠気を感じ、他の人と一緒にいる時でさえ、突然、自分ではコントロールできない睡魔に襲われます。
  • 脱力発作‐怒ったり、笑ったり、興奮したりした時に、突然筋肉の緊張が低下し倒れてしまいます。年を取るにつれてよくなることもあります。

さらに、次のような症状もあります:

  • 眠りについた時、または目覚めた時、話したり動いたりすることができなくなる。(睡眠まひ)
  • 奇妙な音が聞こえたり、夢のような情景を見たりする。(幻覚症状)
  • 「自動操縦モード」になる。何かをしたのにもかかわらず、まるで眠っていたかのように何をしたか覚えていない。
  • 夜中にほてりで目が覚める。

最近わかったことですが、オレキシンやヒポクレチンという物質が不足すると、このような症状が起こります。

 

治療法としては、定期的に運動したり、毎晩就寝の時間を規則的にすることです。この簡単な方法で効果がなければ、薬物療法がよいかもしれません。次のようなものがあります。

  • モダフィニル(日本での商品名はモディオダール)。昼間もっと起きていられるようになります。
  • クロミプラミン(訳注:三環系抗うつ薬のひとつ)やフルオキセチン(Fluoxetine;訳注:選択的セロトニン再取り込み阻害剤のひとつで日本では未承認。他の選択的セロトニン再取り込み阻害剤が用いられることがあります)のような抗うつ剤は脱力発作に役立ちます。
  •  ナトリウム・オキシベート(Sodium Oxybate; 訳注:日本では未承認)は昼間の眠気と夜間の睡眠不足に役立ちます。

 

睡眠時無呼吸症候群(断続的睡眠)

  • 夜中、ものすごいいびきをかき、少しのあいだ呼吸が止まります。これは、上部気道がふさがってしまうために起こります。呼吸が止まるたびに突然目覚め、身体または腕や足がぴくんとけいれんすることがあります。
  • ほんの一瞬目覚め、また眠ってしまいます。このようなことが夜中に数回起こります。朝起きた時、口が乾き頭痛がするかもしれません。昼間疲れた感じがあり、無性に眠くなるかもしれません。

次のような方は、さらに睡眠時無呼吸になりやすい傾向があります:

  • 高齢者
  • 太りすぎの人
  • たばこを吸う人
  • お酒をたくさん飲む人

この問題は配偶者(パートナー)によって気づかれることが多く、治療法は簡単です‐たばこやお酒の量を控え、体重を減らし、寝る体勢を変えたりすることです。無呼吸症状がかなりひどければ、寝ている間、持続的気道陽圧マスク(Continuous Positive Airway Pressure; CPAP)を着ける必要があるかもしれません。これは鼻に高圧で空気を送り込み、気道を開いたままにします。

 

睡眠に関するその他の問題

一生のうち、成人の20人に一人が睡眠時驚愕障害(訳注:夜驚症)を、100人に一人が睡眠時遊行症(訳注:夢中歩行、夢遊病)を経験しています。いずれも子供の時により多く見られます。

 

夢中歩行

夢中歩行する時、(他人から見ると)深い眠りから覚めたように見えます。そして、起きて何かをします。歩き回ったり、階段を上ったり下りたりといった、わりと複雑な行動をすることもあります。周囲がひやひやするような(時には危険な)結果になることもあります。誰かにきちんを起こされないかぎり、あなたは何も覚えていません。夢中歩行は、夜驚症(下記を参照)の後に起こることがあります。眠っている時に起こされたり、寝不足の場合、さらに夢中歩行をする傾向があります。

夢中歩行をしている人を優しくベッドまで連れて行き、決して起こしてはいけません。夢中歩行をしている本人や他の人を守るため、ドアや窓の鍵を閉めたり、ナイフや工具のような鋭利な物を手の届かないところに隠したりして、安全対策を取る必要があるかもしれません。

夢中歩行なしに夜驚症だけが起こることもあります。夜驚症の人は、夢中歩行する人と同じように、深い眠りから突然目が覚めたように見えます。半分起きていて、とてもおびえているように見えます。しかし、すっかり目が覚めることはなく、たいていはそのまま再び眠ってしまいます。夜驚症の人がまた眠りにつくまで、そばにいてあげましょう。

夜驚症は、翌朝、本人は何があったか何も覚えていないので、生々しい夢や悪夢とは異なります。

 

 

悪夢

ほとんどの人は怖い夢や悪夢を見たことがあります。たいていは眠りの後半にそういう夢を見ます。その頃に見る夢はもっとも鮮明で記憶に残っています。おそらく情緒的な悩みが原因と思われますが、定期的に見ないのなら特に心配は要りません。悪夢はたいてい、死、災害、事故、暴行のような、痛ましく、また生命をおびやかすような出来事の後に見ます。カウンセリングを受けるとよいでしょう。

 

むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome; RLS)

  • 足(たまに、身体の他の部分も)を動かさずにはいられないと感じます。
  • 足に不快感、痛み、焼けるような感じがあるかもしれません。
  • このような感じは、横になっている時にしか襲ってきません。
  • 一般的に夜になると悪化します。
  • 歩き回ったりやストレッチをすると症状が軽くなりますが、続けている間だけです。
  • 昼間、じっと座っていられなかったり、きちんと眠れなかったりするかもしれません。

子供の頃から症状があったとしても、たいてい中年期になって初めて助けを求めます。遺伝の場合がほとんどです。

RLSはたいてい単独で起こりますが、まれに妊娠や身体的疾患(鉄やビタミン類の不足、糖尿病、腎臓病)が原因の場合もあります。

 

他の身体的疾患が原因でない場合、治療方法は症状の度合いにより異なります。軽度のRLSなら、安眠に役立つ簡単な方法(上記の「自分でできること」を参照)で症状をコントロールできますが、もっと深刻なRLSの場合は薬物療法が有効です。パーキンソン病の治療薬、抗てんかん薬、ベンゾジアゼピン系の精神安定剤、鎮痛剤などがあります。

簡単な方法で効果がなければ、睡眠障害または運動障害の専門家を紹介してもらうことができます。

 

自閉症

自閉症の人の中には、夜は眠るものだと理解できない人がいて、他の皆が眠りたい時間なのに起きて動き回ったりします。このような場合は通常、専門家の助けが必要です。

 

レム睡眠行動障害(REM Sleep Behaviour Disorder; RBD)

レム睡眠期または夢を見ている時に、まるで夢に反応しているかのように、めちゃくちゃなことをやり始めます。殴ったり、蹴ったり、叫んだり、ベッドから跳ね上がったりするかもしれません。ほとんどの場合、目が覚めてから、そのような行動のきっかけになった夢について覚えています。一緒に寝ている人は睡眠を妨げられ、時にはけがをすることがあります。

ふつうレム睡眠時は筋肉がリラックスしていますが、RBDの場合、筋肉がリラックスしていないことが問題のようです。この症状は自然に起こるか、神経疾患の兆候である可能性があり、専門家に診てもらうのが一番よいでしょう。

 

セルフ・ヘルプの機関

The Sleep Council

安眠の重要性を広く普及しています。睡眠や寝具に関する情報を提供します。

 

British Snoring and Sleep Apnoea Association

世界中にいるいびきをかく人たち、その人たちと共に眠る人たちを支援します。

 

National Sleep Foundation

睡眠や睡眠障害に関するアメリカのウェブサイトです。

 

Narcolepsy Association UK (UKAN)

電話: 0845 450 0394、 メールアドレス:info@narcolepsy.org.uk

ナルコレプシーに対する関心を高め、この病気についてより理解が深まるよう普及活動をしています。

 

睡眠障害クリニック

たくさんの睡眠障害クリニックがありますが、かかりつけ医を通じた紹介が必要です。本人が直接受診することはできません。

 

関連書籍

  • ‘Get a better night’s sleep’, Ian Oswald, Kristin Adam共著
  • ‘Sleep like a dream: the drug-free way’, Rosemary Nichol著
  • ‘Baby and Child: From Birth to Five’, Penelope Leach著
  • ‘Insomnia: Doctor I can’t sleep’, Adrian Williams著

 

References

British Association of Psychopharmacology consensus statement on evidence-based treatmenr of insomnia, parasomnias and circadian rhythms disorder (2010) Journal of Psychopharmacology

National Institute for Health and Clinical Excellence (2011): Insomnia - newer hypnotic drugs: Zaleplon, zolpidem and zopiclone for the management of insomnia

National Institute for Health and Clinical Excellence (2011): Sleep apnoea - continuous positive airway pressure (CPA)

Falloon K, Arroll B, Elley CR, and Fernando A (2011) The assessment and management of insomnia in primary care, British Medical Journal, 342, 1251-1255.

Johanssen K et al (2011): Longer term effects of very low energy diet on obstructive sleep apnoea in a cohort derived from a randomised controlled trial: prospective observational follow-up study. British Medical Journal, 342, 1248.

Translated by Mika Yamada-Reynolds, Yumi Wheeler and Dr Nozomi Akanuma. February 2013.

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