かんしゃくの対処法:親、介護者、および児童・青少年とともに過ごすすべての人たちのために

Dealing with tantrums: for parents, carers and anyone who works with young people


 

このリーフレットについて

このリーフレットは、親、教師、および児童・青少年のみなさんに向けて書かれた「こころの健康と成長期」と題する案内書シリーズのひとつです。ここでは、子どもたちがかんしゃくを起こす理由を考え、かんしゃくに対処するための実用的なアドバイスを提供します。

ハナがかんしゃく持ちの子どもの子育てについて話します。

息子のディランはおよそ22ヶ月の頃、欲しいものがすぐにもらえないと頭を叩きつけ、悲鳴を上げ、泣くようになりました。

家族の中には、ディランがより自立してきていて、どこまで許されるのかを試しているのだと言う人もいました。婚約者のマーティンはすぐにディランの言うことを聞いてしまっていました。そのため、私たちは、ディランの公共の場での行動にどうやって対応するのか意見が合わないことがよくあり、口論になりました。

ディランがスーパーの棚から物を取り、それを私が安全でないからと取り上げると悲鳴を上げ始めます。それには大変ストレスを感じ、恥ずかしく感じました。

ディランが床に頭を打ちつけるようになった時には、私は本当に驚きました。今までこのようなことをしたことはなかったので、ひどい怪我をしてしまうのではないかと本当に心配しました。けれどもまもなく、彼がかんしゃくを起こした時に私が落ち着いていれば、彼は大丈夫で、振る舞いもよくなり、私が彼の振る舞いにあまり注意を払わなければ落ち着きを取り戻すということに気がつきました。

私はまた、彼の行儀の良さをを褒めたり、良いところを見つけて褒めると、長い間行儀よくしていることにも気がつきました。ディランが大好きなプールに連れて行くようになると、彼はすぐに頭を打ちつけることからも卒業しました。

かんしゃくとは?

かんしゃくは通常、ちょっとの間ひどく怒ったり、または、泣く、叫ぶ、大声をあげる、物を投げるといった理屈に合わない行動です。

かんしゃくの原因は?

かんしゃくは、子どもの成長過程にみられる正常な行動の一部です。1歳から4歳のほとんどの子どもがかんしゃくを起こします。子どもは成長するにつれて、自立することを学びます。例えば子どもは、遊びや着替え、食事、ジュースを注ぐといったことを自分でしたがります。うまくできなかったり、やらせてもらえないと、ひどく怒ります。かんしゃくは、自由と欲求不満の間の葛藤によって起こります。

子どもは、以下のような時にもかんしゃくを起こします:

  • 疲れているとき
  • お腹がすいているとき
  • 無視されていると感じるとき
  • 心配または不安な時-小さな子どもは不安であることを伝えることができず、そんな時に泣いたり、ベタベタと付きまとったり、かんしゃくを起こすことがあります。

 

どうしたらよいのでしょうか?

自分の子どもがかんしゃくを起こして泣きわめいたり騒いだりしていると不安になるでしょう。腹が立ったり、落ち込んだり、どうしようもないと感じるかもしれません。公共の場や他の人の目の前で子どもがかんしゃくを起こせば、あなたはきっと恥ずかしく感じるでしょう。

子どもが小さいうちの子育てはなかなか楽ではありませんが、重要なのはルールを決めることです。そうすれば子どもは自分の感情に対処することを学びます。

覚えておいてください。子どもがどこまでが許されるのかを試そうとするのは、当たり前のことなのです。あなたとあなたの子どもに役立つと思われるアイデアを以下にいくつかご紹介します。

慌てない
大切なことは、落ち着き、取り乱さないことです。かんしゃくを起こすのは正常なことで、多くの親が対処していると自分に言い聞かせ、自分も対処できると自信を持ちましょう。

かんしゃくに注意を払わない
落ち着いて、今していることを続けます。誰かとおしゃべりをしている、買い物を袋に詰めている、何でもかまいません。そうしながら、子どもが安全であるかどうか時々確認しましょう。子どもに注意を払わないのは大変難しいことですが、かんしゃくを起こしている子どもに返答したり叩いたりすることで、関心を自分に向けたい子どもの願いどおりにしてしまうことになります。

ルールに一貫性を持たせる
ルールが大事だということを子どもに教えてたいのですから、あなた自身もルールを守りましょう。

良い振る舞いを褒める
例えば、叫ぶのをやめるなどの落ち着きを取り戻す様子が見られたら、すぐに褒めてあげます。全神経を子どもに傾け、優しく褒めながら話します。このように新しくできたことを褒めるようにすれば、子どもは落ち着いたままでいて、かんしゃくを起こすことが少なくなってきます。

かんしゃくを起こさせないようにするには?

どんな時子どもがかんしゃくを起こしやすいのか、またはかんしゃくを起こす前に子どもが見せるパターンに気づけば、前もって計画を立てることができ、かんしゃくを回避するのに役立ちます。ここに例をいくつか紹介します:

  • 退屈するとかんしゃくを起こす子どもには、病院・診療所の待合室に子どもの好きな本やおもちゃを持って行く。
  • 子どもの好きなビスケットは、子どもの見えるところではなく、目の届かないところに保管する。
  • 疲れるとかんしゃくを起こす場合は、昼寝をさせる。
  • 空腹に対応するには、夕食の午後5時まで待たせず、幼稚園の後、午後3時半におやつを食べさせる。
  • 注意を逸らせることは役に立ちます。子どもの注意を逸らせることによってかんしゃくを回避できることがあります。

 

どこで支援を受けられますか

他の親、家族、友人に相談することは多くの場合有益です。幼稚園や学校で似たような問題がある可能性があるので、子どもの担当の先生に相談しましょう。

上記の方法で効果が見られず、あなたが子どものかんしゃくで落ち込むようであれば保健師、学校や診療所の看護師、かかりつけ医に助言を求めましょう。多くの親や介護者が、Triple PやWebster Strattonグループのような子育てプログラムが有益だと言っています。場合によっては、児童思春期精神保健サービス(Child and Adolescent Mental Health Services; CAMHS)からのより専門的な支援が必要になることがあります。特に、子どもにかんしゃく以外にも気になる問題が見られる場合や、かんしゃくが長く頻繁に起こり、自分または他人を傷つける場合です。

より詳しい情報を得るには

Hands on Scotland – ウェブサイトには、子どもや青少年の情緒の安定・健康を促すために役立つツールが載っています。

Young Minds Parents Helpline – 子どもと若者の感情や行動について心配や関心を持つ大人のための電話相談窓口です。親のためのヘルプライン0808 802 5544

参考文献

The Young Mind: an essential guide to mental health for young adults, parents and teachers. Edited by Bailey, S. and Shooter, M. (2009)

Rutter, M. & Taylor, E. (eds) (2008) 'Rutter’s Child and Adolescent Psychiatry' (5th edn). London: Blackwell Publishing.


Translated by Yuki Piquet, Hisako Akanuma and Dr Nozomi Akanuma. September 2013.

 

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