睡眠と疲労:キー・ファクト

 

睡眠

一日二日よく眠れないと翌日疲労を感じますが、健康を害することはありません。しかし数週間あるいは数ヶ月にわたる睡眠不足は、確実に悪い影響をもたらします。


あなたは次のようなことに気がつきます:

  •  いつも疲れを感じます。
  •  日中うとうとします。
  •  集中力がなくなります。
  •  判断力が鈍くなります。
  •  気分が落ち込みがちになります。
  •  もし運転をしたり重機を操作する場合は危険です。

 

睡眠不足によって、高血圧や糖尿病、太り過ぎといった問題が起こりやすくなります。眠りをより良くするために、次のようなことに気をつけましょう:

  • 寝室を快適にする。暑すぎたり、寒すぎたり、うるさすぎたりしないように。
  • 身体をきちんと支えてくれるマットレスにする。
  • ちょっとした運動をしましょう。定期的に泳いだり、ウォーキングをしたりすることからゆっくりと始めましょう。午後の遅い時間や夕方早い時間が最適です。
  • 就寝前、きちんとリラックスできるような時間をとりましょう。
  • アルコール、ダイエット薬、それからエクスタシーやコカイン、覚せい剤などの非合法薬物を使用しないでください。
  • 心配事があったら就寝前に書き留めて、これは明日何とかしようと自分に言い聞かせてください。
  • もし眠れない時は起きて、何かリラックスできることをしましょう。読書、テレビを見ること、静かな音楽を聴くといったことです。少したてば疲れてきて、また眠れるようになります。
  • 交代制の仕事、時差、小さな赤ちゃんがいることによって睡眠リズムが乱れている場合は、前の日何時に寝たとしても、毎日同じ時間、朝早く起きるようにしてみてください。そして、その日の夜は午後10時前には就寝しないようにします。これを数日続ければ、自然とそれなりの時間に眠ることができるようになります。

 

もしこれらの助言を試してもまだ眠れない場合は医師の診察を受けてください。

 

治療

睡眠導入剤の効果は長時間は続きません。疲れとイライラが翌日に持ち越されます。効果がわりとすぐに消失するため、依存が生じる傾向があります。たとえばあなたがまったく眠ることができずに大変なときに、短期間(2週間以内)に限って使用されるべきです。抗うつ剤も有用なことがありますが、副作用もあります。

 

市販の睡眠補助にはたいてい抗ヒスタミン薬が含まれます。効果がありますが、翌朝に眠気が残ります。これもまた、同等の効果を得るために必要な量がだんだんと増えていく傾向があります。この薬を長い期間続けて服用しないことが一番です。ハーブ薬(バレリンなど)は、時々使用するだけではなく、2-3週間以上、毎晩使用した場合に一番効果がでます。

 

認知行動療法は有用です。あなたが不安を感じやすくなるような不都合な考え方を変えていく方法です。

 

疲労

ある時点において、5人に1人は普通ではない疲れを感じ、10人に1人は持続的な疲れを感じています。しばしば不眠が原因となりますが、それがすべてではありません。他の理由は次のようなものがあります:


身体的原因

  • 太り過ぎ - 日常の動作をおこなうだけも体ががんばらなくてはなりません。
  • やせすぎ - 日常の動作をおこなうのに充分な筋力がありません。
  • あまり動かずに身体がなまっている。
  • 動きすぎて疲弊している - 疲れを感じている時に、精神的なことでも身体的なことでもやり続けると、なかなか回復せず、さらに疲れを感じます。
  • 次のような病気によって疲労がもたらされることがあります:
    • 貧血
    • 慢性感染症
    • がん
    • 肝疾患、心疾患、慢性の呼吸器疾患
    • 糖尿病または甲状腺の問題:甲状腺機能低下症など
    • 筋疾患:筋炎、多発性硬化症
    • ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症
  • 治療 ― 腹部や胸部の大きな手術後、ベータ遮断薬や強い鎮痛薬、放射線療法や化学療法
  • 妊娠と授乳(母乳栄養)

 

心理的原因

  •  心配事やストレス、特に問題の解決法がみえないとき
  •  うつ病になると、いつも疲れを感じがちです。朝早く目が覚める場合は特にそうです。
  •  毎日の中で起こる問題 ― 引っ越しや結婚などのいい出来事でさえ、疲労困憊する原因となりえます。
  •  悪い知らせや死別、離別などの精神的打撃
  •  自分自身に期待しすぎること ― あなたは自分が何度も何度も失敗しているように感じ、失望し疲弊します。
  •  習慣 ― 日中に寝ること、寝すぎること、あるいは動きすぎたあとに過剰な休息をとること

 

生活上の原因

  • もし子供が夜中じゅう寝ない場合、日課をおこなうだけでも本当に大変です。
  • 夜勤は、特に勤務体制がしょっちゅう変わる場合、しばしば疲労の原因になります。

 

自分でできること

  • 上記の助言を試してみましょう。
  • 軽い運動をし、カフェインの摂取をやめ、標準体重に戻しましょう。
  • 一週間の計画を立て、疲弊しないよう家事を割り振りましょう。
  • あなた自身に現実的な期待をもちましょう。
  • もし疲労が長期間続いているようなら、一夜のうちにもとに戻ることを期待しないでください。少しずつ段階を踏むよう心がけ、すぐに大きな変化を期待しないことです。その時は些細なことに見えたとしてもいいのです。どんな進歩でもいいことに違いありません。

 

疲労のその他の原因

少数ではありますが、長期にわたって、原因がはっきりしないものの、重症で生活に大きな支障を来す疲労に苦しむ人がいます。これは筋痛性脳脊髄炎や慢性疲労症候群と呼ばれます。

このリーフレットの作成にあたり、ノーサンプトンのセント・アンドリュース精神保健慈善基金のご後援をいただきました。

Get in contact to receive further information regarding a career in psychiatry